廃墟にたたずむのは腐敗の王
背徳を刻まれた灰色の人
陽影に消える斜陽
昼間に見える白い月
深い深い森の中の迷宮
不安を隠して、仮面を被って歌いましょう
紅色の着衣はトレードマーク
ペテン師、詐欺師、ウソツキと罵られて
訪問者は常に夜に邪魔する
吠える野良犬の遠吠えが合図です
前へ、上へと押しのけ、よじ登り
まだ見ぬ景色を探している
見えない光、ミッドナイトの天狼
未練だらけでは、きっと旅立てない
向かい風を気にしないで
昔の思い出の場所へ
迷宮に囚われて、幾星霜
メビウスの輪に魅せられている
もう2度と会わないと決めて
木蘭の一滴が芽吹く
約束は果たされた
優しいまでの殺意は限りなく美しい
夢は夢へ、幻は幻へ
憂鬱は捨て、傷跡は殲して
夜明けのセレナーデは静寂の手紙
妖精と過ごした夢の予感
ラスト・オーダーは君に
ラブ・レターはあなたに
理想を描いた瞬間から
リセットできる人生は終わりを告げた
累月する罪は暴かれた
流浪の民は旅人と共に
連曲は、戯曲の幕開け
歴史にも似た、悲しい物語
弄花に帰郷とかけて、桔梗を捧げる
牢獄に玲瓏を聞いて、隷従を砕く
忘れないでください
私の価値を、私の存在を
閃かせた炎は、眩く目を焼いた
深遠に沈んだ悪魔は、炎に恋した
あまねく光の存在意義
ことごとく闇は半死半生
不完全である事
それは私の証、人の証
死神の鎌だけは、誰も差別しない
どうしようもない事だけは、平等なんだ
ただ、明日がないだけ
それは未来が無いという事
世界が死んでしまうという事
世界を、愛する人のために殺そう
けれど、世界のために愛する人は死なせない
思いを募り、言葉を告げる
単純な動作は、希望を抱くほどに苦しく美しい
運命は決定権を持たない
延々とカードを引くのを待っている
波乱なき平穏なる人生
退屈は人を殺す、それは既に価値のない物語
生きるという欲望は、何より強く
死ぬという要望は、何より脆い
簡単に言葉にできない
だって、まだ自分と向き合ったばかりだから
そんな用意に答えは出せない、出したくない
時間は万物を奪い、届ける
世にも便利な運び屋だと思わない?
誰かを救えるのなら、世界だって救える
そこにいる人は、世界の一部だから
乗りかけた船なんだから、腹を括っちゃおうよ
どうせ世の中、なるようにしかならない
優柔不断なんて、くだらないよ
願いは叶えてもらうことが、一番容易
そして、それは最も哀れな末路
何もかも失ったと思ってるあなた
けれど、あなた自身の未来だけはそこにある
不完全で、未熟で、非力で
それが、人間の人間たる所以なのです
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