嗚呼、この世の中の憎悪と愛情とがなんとも醜く美しくあるか
嗚呼、この世の中の悲哀と激情とがなんとも寂しく煩くあるか
燃えるような悲しみ、雨のような怒り
どちらも鮮やかなまでの、激しい情愛
悲しみに沈みこんで、人は強くなる
痛みを知ることで、人は優しくなる
愛することをまだ知らない、憎むことをまだ知らない
だから、薄っぺらい関係しか築けない
もしも貴方が夢に出てきたら
この退屈な世界も少しは変わるだろうか
変わるわけがない、私の願い
変わりたい、私の強さ
消え逝く命を、蛍のように
去り逝く命を、灯火のように
同情と愛情を混合した時から
貴方だけは愛せないとわかった
嘘を積み重ねて、壁ができた
その先には、誰も信じれない自分がいる
神様にお祈り済ませて、一歩飛び出してごらん
そこは、誰も見たことのない美しき世界が広がる
拳銃構えて、誰かの眉間に突きつける
相手が誰だかどうでもいい
生きるために仕方がないことだから
生きるとか、死ぬとか考えるもの面倒だ
どうでもいいだろ、いつか終わるんだから
指先の温度が愛しい
触れた先から広がる波を、もっと
その口から紡がれたのは拒絶の一言
言葉は武器で、孤独だけが唯一の友達
諦めて、堕ちていく
暗い、暗い、海より深い場所
肯定、否定、賛成、反対、YES、NO
白黒付けないで中立派とか、誤魔化してるヤツ
それをただ、中途半端と呼ぶ
繋ぐのは鎖か、赤い糸か、楔か、首輪か
そんなもの、本当に必要なのかな
デジタル時計が来るって、一分遅れて午前十二時をさす
そして、また年を取っていく
おめでとう、また死に近づいた
伝えて後悔する女、女に謝る男
馬鹿みたい、何もかも自分で決めたのに
朝日が死んで、夕日が落ちる
今日という日が、また死んでいく
焦燥する、崩れ逝く世界に
我慢する、歯痒い己自身に
孤独を愛していた、一人を憎んでいた
繋いだ手を、握り締めて
恋だの愛だの、人はクダラナイ事で泣き叫ぶ
溢れている都会の、虚偽に魅せられて
戸惑う貴方に、苦しむ貴方に
ただ一言、手を差し伸べたかった
朽ち果て逝く花に、懺悔する
彷徨い歩く旅人に、祈りを捧げる
縛られた愛が欲しい
束ねられた優しさが欲しい
手のひらからこぼれる白亜の砂
瞳から流れくる透明な雫
本能を告げる唇、啼き叫ぶ四肢が痛い
抱きしめて、どこにも行けない様にしたい
陳腐な歌劇
それは悲劇、それは喜劇
人の人生そのもの
生まれた時から決まっているなんて、なんて傲慢な物言い
探すのは誰?見つけたのは誰?決め付けたのは誰?
散る華、舞う羽、堕ちる雪
白い白い花弁と翼に包まれて、目覚めよう
どうしようもなく、キミが愛しい
それを制御できない、自分が何より怖い
眠りに着く前に、歌を聞く
今までの軌跡を、想い馳せて
夢みたいな軌跡の中で
霞む心を、手探りで探してる
翼広げると、空が待っていた
地面踏みしめると、重力が待っていた
はじめから存在していた事に、気付かなかっただけ
二つの選択肢がある
一つは二人で炎を寄せ付けずに、裸足で茨の森を歩く道
一つは一人で祝福されて、赤い靴を履いて石畳を歩く道
曇っている空の先には、必ず太陽がある
明日のために、オレンジ色のカーテンを翻して、沈む
闇の中に迷い込んで、悩み続ける人に手を差し伸べたい
ただ安らぎが欲しかった人に、安寧なる眠りを与えたい
偽善者と罵られたけれど、それは違う
なぜなら、偽善という高等な嘘をつけるほど自分は器用な人間ではないからだ
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